期末レポート・旧車と新車

  1. はじめに

筆者は中国からの留学生であり、電気工学、ITは元の専門であった。自動車はあくまでも趣味レベルと考えているが、2019年から最初友人のスズキ アルトをはじめ、自動車への興味を持った。

それ以来、日本でも免許も取り、友人のトヨタ ノア(ハイブリット)をはじめ、筆者も子供の頃からの憧れであった、ミツビシのパジェロを買うことになった。2021年の夏頃の購入で、今年はもう3年目になり、1993年式のパジェロも31歳の誕生日に。表紙に付けた写真は先週日本海側で撮れた写真である。

本レポートは、筆者が自動車産業の瀬戸際に立ち、中国の自動車産業と比較しながら、個人の意見を述べる。

  • 旧車に関する法律、中国と日本の違い

前述の通り、筆者は1993年式のパジェロを乗っている、しかもディーゼルターボのパジェロで、もはや一番不エコな存在と言えるだろう。型式はY-V46WGであることは、黒煙規制は平成5年規制すら達成していない、つまり黒煙規制値は50%である。後期型であれば、型式の頭部記号はKDから始まるはず、平成5年・6年規制の黒煙40%に当たる。

車検はユーザー車検であったので、最初フル加速時の黒煙測定は、黒煙はものすごく噴き出していた。通れないと心配していたのだが、無事に通れた。

日本の法律に比べて、中国の排ガス規制は非常に厳しいである。

まずはディーゼルの貨物車(日本の1・4ナンバーにあたる)は、排ガス規制を問わず、年式、状態を問わず、登録してから15年で廃車になる。(生産してから1年以内登録していなければ、生産日から15年)これに比べて、日本は車検が通れば、つまり基本な安全性を保っていれば、またまた乗れる。

また、排ガス規制の更新にも大きな違いがある。日本は、車が生産時に適用していた排ガス規制を達成していれば、車検そのまま通れるのだが、中国はほぼ2 3年に一回排ガス基準を上るのもかかわらず、旧車も新基準に達成しなければならない。

これが中国で普通乗用車にディーゼルがない一つ重要な理由となる。DPFが付いていても、新車から6年未満で新基準にやられて廃車になることは、誰でもこんな痛い目にあいたくない。

日本における、唯一不公平と言えるか言えないかの法律は、Nox・PM法によって、排出基準に満たないディーゼル車は(DPFをつけない限り)、都市圏での登録することができなくなっている。

筆者の乗っているディーエルのパジェロは、当時アメリカから中国にも輸入していたが、現在はもう合法的に走っている車は存在しない。ガソリンV6のパジェロのみ残っている。

また、中国は一定の排ガス規制に達成していない車や貨物車は、市内に入れない。

  • 旧車と新車、筆者の観点

さて、 排ガスは確かに現代の車と比べると劣るが、他の方面から比べるとどうなるだろうか。

これは先日フロントサスペンションのボールジョイントを交換する時に撮った写真である。

  1. メンテナンス可能の部品

これはロアボールジョイントの部品です、下のものは31年間ずっと交換していないものである。注意してほしいのは、両方ともグリースニップルが付いていることだ。これに通して、ボールジョイントのグリースアップができ、ボールジョイントの寿命を延長できる。前オーナーはこまめにグリースアップしていた跡が残っていることから、このボールジョイントが31年も生きている理由になるだろう。

このほかに、タイロッドエンドやドライブシャフトなど全てがメンテナンス可能になっている。

一方、現在の新車のボールジョイントは、ランドクルーザーなど特殊用途に使われる可能性がある自動車以外は、ほぼ全部と言えるほど、グリース入れ不可のタイプになっている。確かく近年になり、自動車産業の技術が発展し、グリースの耐用性や金属製造の精度が上がり、壊れにくくなっているが、グリース入れ可能のジョイントと比べると、耐用性について、疑問が残る。

  • 燃費

実際に測定してみると、エアコン18℃にして、市街地・国道で平均10 km/Lである。高速道路とオフロード走行はゲージが観測できるほどどんどん下がっていくので、そこは燃費悪いです。どれでもディーゼルエンジンが苦手な高回転である。これに対してトヨタの新型ハイラックスは、JC08モードが13.6 km/L、WLTCモードが11.7 km/L、市街地10.1 km/Lである。(カタログによる)

  • 電装品と排ガス

パジェロに使われているミツビシの4M40エンジンは、エンジンコンピューターすら存在しない、強いと言えばグロープラグのコントロールユニットが存在する、エンジンに装着している電装品はEGRバブル、水温計、油圧計、スロットルセンサー、燃料バルブぐらいである。

逆に現代ディーゼルエンジンは、燃費の達成や排ガス規制を満たすために、数多くの電装品が搭載されている。すなわち、コストと故障率が上がっている。さらに修理にあたって、交換、廃棄する部品が多くなる。これは一体エコになっているだろうか。

詳しく言うと、DPFはディーゼル車の排ガスを綺麗にする装置、そもそもこの装置を製造するために、どれぐらいの汚染が発生するだろうか。さらにDPFも魔法のように綺麗にするものではなく、PMを捕まえて、エンジンに必要以上の燃料を噴射させ、高温でPMをさらに小さいPMにするだけである。

これは二つの問題がある。一つ目はDPFが万能で長生きするものではない、大体15万キロから20万キロで交換することになり、クリーニングすることになる。二つ目はPMを燃やせるために多く噴射する燃料はどこから来たものか。それは入れた燃料から。

すなわち、排ガスを綺麗にするだけで、汚染が消えるわけがない。排ガスを綺麗にするために、他のところで汚染が続いている。今の電気自動車のように。

  • おわりに

旧車と新車、内燃機とモーター、これはおそらく筆者の年代の人が死ぬまで永遠に終わらない話になるかと思われる。別に新車を嫌う傾向はないが、我が基準に満たす前に、乗ることはないだろう。

しかし、時代は進歩するものである。電気自動車の今の問題点の充電時間と安全問題もこれから莫大な利益の前で、歴史の中であっという間に解決されるだろう。それから自動運転も普及し、世界が考えられないほど変わるだろうと、筆者が考える、そして、その日を望んでいる。


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